真剣な表情でおもちゃの修理を体験する相馬洋司さん(左)と大杉則夫さん(右)=東京都江東区の「グランチャ東雲」【拡大】
充実の毎日
既に地域デビューしている先輩が後輩のために、活動場所を探したり仲間を作ったりする場を用意しているケースもある。
50~70代の男女21人が参加する「世田谷地域デビューの会」はその一例だ。世田谷区主催の講座参加者が集まって平成19年に設立された同会について、真貝高三(しんがい・たかみ)代表(70)は「地域活動のハブ(中心)機能を持つ組織。ここに来ればさまざまな活動をしている仲間がおり、生の声を聞くことができる」と説明する。
活動を始めようとしても、「何ができるか分からない」「地元に友人や知人がいない」と途方に暮れる人が少なくないという。「地域活動の第一歩は仲間作り。気の合う人に出会えば、『一緒にやってみよう』と踏み出すことができるのでは」
大手旅行代理店を10年前に定年退職した後、同会や地元のNPO法人などで活動している真貝さん。「会社員時代以上に忙しいときもありますが、毎日充実しています」と笑顔で話していた。