通常国会の最大の焦点となっている集団的自衛権。本書では、憲法9条と自衛権の関係から自民党の国家安全保障基本法案まで、この問題を考察するにあたって必要な情報を丹念に整理した。
集団的自衛権の行使を可能にする手段は憲法改正と解釈変更の2つだが、前者の代表論者として山崎拓元自民党副総裁、後者として岡崎久彦元駐タイ大使にインタビュー。安倍政権のキーマンである谷内正太郎国家安全保障局長の外交認識も一問一答で紹介した。
事実関係を淡々と網羅する作業が、日本の安全保障政策におけるハードルを浮き彫りにしている。(内外出版・本体1800円+税)