ところが、昨年末ごろからアジア地域で流行する型が持ち込まれ、再び感染者が増加。関東や中部、関西など人口の多い地域で広がりを見せている。国立感染症研究所(感染研)によると、子供のころ罹患(りかん)した人が多い40代以上の患者は少なく、予防接種を受けたことがないか、接種歴不明の人が感染する例が多い。
世代別では、予防接種の機会が1度しかなかった20~30代が4割、2回目の接種をしていない4歳未満の子供が3割。2回の定期接種の機会があった10代は少なかった。感染研の多屋馨子(けいこ)・感染症疫学センター室長は「はしかの流行のピークは例年5月末~6月。連休で移動が激しくなると、これまで感染者がいなかった地域にもウイルスが持ち込まれ、一気に広がる恐れがある」と早めの予防接種を呼びかけている。