開始当初から番組を視聴しているという音楽プロデューサーの高嶋弘之さんは「『難しい』『高尚』と思われていたクラシックという音楽を、『全然難しいものじゃなくて、すごく楽しい音楽なんだ』ということをお茶の間に伝えた番組。視聴者にクラシックの魅力を伝えたことはもちろん、この50年間の放送が音楽家に与えた影響も大きい」と話す。
番組はクラシックを基調とするものの、黛さんは歌手の美空ひばりさんや、アイドルだった桜田淳子さんを番組に呼んだりした。「クラシック一辺倒ではなく、歌謡曲やポップスも取り上げる懐の深さもあった」と高嶋さん。
クラシックやポップス、伝統音楽など異なるジャンルの演奏者が同じ曲を“競演”する企画も数多く行ってきた。番組の鬼久保美帆プロデューサーは「他のジャンルと交流することで、出演した演奏者にも『自分の演奏の枠が広がり楽しかった』と言ってもらえている。佐渡さん以外にも、この番組を見て音楽の道を志したという人は多く、音楽業界にも大きな影響を与えてきた」と話す。