年金制度では、本人に収入がなければ保険料が免除される。全額免除から保険料の一部を納める部分免除まで、所得によって段階がある。手続きをすれば未納や未加入にはならず、年金額にも一部反映される。だが、同居の親(世帯主)の所得が多いと対象にならない。
林さんは、娘が保険料を納めなければならないことに納得がいかない。「病気の平均寿命から考えても、老齢年金を受け取れるはずがない。この先、1人暮らしは無理だから、私の収入は娘の将来の生活費として貯蓄したい。それでも、年金保険料を払わなければならないのでしょうか」
だが、障害年金を受けられなかった時点で、林さんの娘は「年金制度上の障害者」には当たらない。
林さんは結局、娘のために「若年者納付猶予」の手続きをした。この仕組みはもともと、景気低迷の中で就職できず、低所得のまま親と同居する若者が増えたことからつくられた。このため、親に所得があっても保険料納付が猶予される。
ただ、免除と違って、将来の年金額には反映されない。年金を得ようと思う場合は納付が必要。未納と違って、10年までさかのぼって保険料を納められる。