子供の脳神経の発育を促すとされるDHA(ドコサヘキサエン酸)の摂取量を増やそうと、家庭や学校で、食を見直す動きが盛んだ。青魚などに多く含まれているため、給食の和食化を図る学校や、摂取しやすいおやつの開発など、あらゆる方策が進んでいる。(兼松康)
成長期により必要
10月初旬。東京・杉並区の区立三谷小学校の給食時間。子供たちの机にはDHAを多く含むサンマの姿煮が並べられていた。
同校では、和食を通じた食育を行っており、和食を7割に増やし、国産の素材を使った給食を提供。取り組みはすでに6年目に入っている。
「調査したところ、家庭での和食文化が崩壊しているような面もあった」と話すのは、同校の山岸一良校長。特に朝食ではパン食が多い実態もあり、「小学校のうちから、基礎として和食教育をしっかり教え込む」という目標を掲げて食育に取り組んでいる。