国境駅では、運転士も乗務員も、タイ鉄道からマレー鉄道の従業員にスイッチした。真っ白なシャツをきちんと着て、いつもテキパキ働いていたタイ人乗務員ともここでお別れ…と思いきや、ペナン島への玄関口「バタワース」まで休憩室で仮眠をとりながら行くそうだ。
さてここからはマレーシア。時間もタイ時間から1時間進む。列車は、何のアナウンスもないまま自由席になったようで、次の駅からドヤドヤと高校生グループや子どもを連れた家族、大学生らしき若者たちなどが乗り込んできて、あっという間に満席になった。通路に立っている人もいる。わたしの横に押されてきた女子高生は「ここに座らせて」と、手すりにちょこんとお尻をのせて、きれいな脚を組んだ。
マレー鉄道の従業員たちは…と見ると、なんとボックス席を2ボックスも占領してだらけていた。もし日本で、乗客が立っているのに乗務員が座っていたら、クレームがつきそうなものだが、乗客は誰ひとり気にするそぶりもない。タイ人乗務員よりずっとなめらかに英語を話すマレー人乗務員が「写真を撮って」と声をかけてきた。