富山の「置き薬」ならぬ、職場の「置き食品」が広がっている。24時間、食べたいときに手に取ることができる無人販売サービスで、お菓子や総菜、野菜などバリエーションも増えている。働く人のおなかを満たすだけでなく、災害時の備えや福利厚生などの観点からも注目を集める。(榊聡美)
代金回収率95%
置き食品の先駆けとなったのが、お菓子、アイスなどを販売する江崎グリコ(大阪市西淀川区)の「オフィスグリコ」。
平成14年から本格的にサービスを始め、首都圏や近畿圏など、大都市圏にある事業所約10万社に、約12万台が設置されている。
3段重ねの菓子箱を中心に、アイスや飲料などをストックする専用の冷蔵・冷凍庫もある。利用者は箱に付いたカエルの貯金箱に、1個につき100円を入れる。サービススタッフが週1、2回訪れ、商品の補充や代金の回収を行う-というシステムだ。