【江藤詩文の世界鉄道旅】ニューヨーク・グランドセントラル駅(2)謎めいたキーワードに誘われて、駅で半日“お宝”さがし (2/2ページ)

2015.3.1 18:00

「巨大なフルーツ」は、駅に飾られた大きなシャンデリア。メロンに見立てられるとか。駅が開業した1913年、まだ電気が一般に普及していない時代に、この豪華な灯りは、駅の偉大さを市民に伝えていた

「巨大なフルーツ」は、駅に飾られた大きなシャンデリア。メロンに見立てられるとか。駅が開業した1913年、まだ電気が一般に普及していない時代に、この豪華な灯りは、駅の偉大さを市民に伝えていた【拡大】

  • 「5番街の宝石店」は、ご存じティファニー。ティファニーのガラスと真鍮でできている時計台をはじめ、駅の時計はすべて同じ時間に調整されていて、200億年に1秒の誤差しか生じないという
  • 「反対の星座」は、メインホールの星座の天井。セルリアンブルーの天井に2500の星が描かれ、そのうち60の星にはLEDライトが使われている。まるで鏡に写したように、実際の見え方と星座が逆に描かれていて、当時物議を醸したとか
  • 「逆さまの木」は「グランド・セントラル・マーケット」のエントランスに飾られた現代アート。5000個のクリスタル製のオリーブの実が、きらきら輝いている。活気のある市場めぐりも楽しい
  • 「輸送を守る神々」は、正面玄関の彫刻。“輸送”をテーマにスピードの神マーキュリー、知恵の女神ミネルバ、英雄ヘラクレスが表現されている。だんだん吹雪がひどくなるなか撮影をしている人は、他に誰もいなかった
  • わたしが見つけた「もっとも美しいもの」がこの1枚。婚約したカップルで、結婚を記念して写真集を制作するために、ブラジルからやって来た。美しくて世界的に有名な駅に、世界中からカップルが集まるとか

 窓口にいたアフロアメリカンのショーンが、構内の見取り図を手渡しながらこう言った。「この駅には、ぼくが特に気に入っている美しい見どころが5カ所あるから、探してみてください」

 ショーンのヒントは「巨大なフルーツ」「5番街の宝石店」「反対の星座」「逆さまの木」そして「輸送を守る神々」。

 まるで映画にでもなりそうな、ドラマチックなワードをノートに書き留め、メインホールにゆっくりと歩き出す。2月のニューヨーク。駅の外は痛いくらいの冷気が立ち込めているが、構内は温かい光が溢れ、ほんわかと暖かい。

 ショーンのヒントに対するすべての回答が、ここに掲載した写真だ。最後に、わたしが見つけた「もっとも美しいもの」を収めたとっておきの1枚を、ショーンに見せる。

「あぁ、確かにこれは美しい。負けましたよ。あなたの勝ちですね」。ショーンは笑顔でそう言った。

■取材協力:デルタ航空

■江藤詩文(えとう・しふみ) 旅のあるライフスタイルを愛するフリーライター。スローな時間の流れを楽しむ鉄道、その土地の風土や人に育まれた食、歴史に裏打ちされた文化などを体感するラグジュアリーな旅のスタイルを提案。趣味は、旅や食に関する本を集めることと民族衣装によるコスプレ。現在、朝日新聞デジタルで旅コラム「世界美食紀行」を連載中。ブログはこちら

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