繰り返すが、村田さんはイノベーションを恐れる保守派になったのではない。破れたシャツを着こなすロックンロールなボスのそばにいて、「破壊と創造」という威勢のよい言葉の嘘臭さを見極める力を鍛えてきたのかもしれない。
村田さんのイタリアでの仕事を3年間に渡り眺めてきて、彼がイタリアに来たのは良かったのだろうと思う。流行りの聞きなれた言葉をばっさりと切り捨てていく力をつけるに、イタリアは適当な場所だからだ。
量産と手作りの迷いは、どちらを選ぶのが良いかではなく、最終的に両方をカバーする道を作っていくにあたり、どういう順序で自分をトレーニングしていくべきかのプログラム上の迷いである。
それでも30歳周辺では独立をしたいと考えている。そのために、後4年をどう使い切るか?である。また1年後の彼の活躍を書いてみたい。
ローカリゼーションマップとは? 異文化市場を短期間で理解するためのアプローチ。ビジネス企画を前進させるための異文化の分かり方だが、異文化の対象は海外市場に限らず国内市場も含まれる。
安西洋之(あんざい ひろゆき) 上智大学文学部仏文科卒業。日本の自動車メーカーに勤務後、独立。ミラノ在住。ビジネスプランナーとしてデザインから文化論まで全方位で活動。現在、ローカリゼーションマップのビジネス化を図っている。著書に『世界の伸びる中小・ベンチャー企業は何を考えているのか?』『ヨーロッパの目 日本の目 文化のリアリティを読み解く』 共著に『「マルちゃん」はなぜメキシコの国民食になったのか? 世界で売れる商品の異文化対応力』。ローカリゼーションマップのサイト(β版)とフェイスブックのページ ブログ「さまざまなデザイン」 Twitterは@anzaih