「だって、そのままの服装と靴で、頂上にある展望台までさっと行けますよ」
都会的な雰囲気のルツェルンだが、聞けば、すぐ近くに標高1798mのリギ山、3032mのティトリス山、2106mのピラトゥス山があり、街の中心部から公共交通機関を利用して、短時間で簡単にアクセスできる。
そのため「街のストレスから逃れてリラックスする」ためだけに、ルツェルンっ子はしょっちゅう山へエスケープするそうだ。念のために言うが、東京を拠点にする私から見ると、ルツェルン自体がすでにリゾート感いっぱいののどかな雰囲気に満ちている。
絶景を楽しめるピラトゥス山には登山鉄道が敷かれていて、ルツェルンを出発して湖をクルーズ、登山列車、ケーブルカー、ゴンドラと、“乗り物王国”スイスらしく多種多様なライドを乗り継いで周遊する「ゴールデン・サークル・ルート」が設定されているとか。
「登山列車が出発するアルプナッハシュタット駅までは、クルーズがおすすめですが、中央駅から電車でも行けますよ」と、マリアナさん。
それならクルーズなどしている場合ではない。電車で行くに決まってる、と、私は意気揚々とルツェルン中央駅を目指した。
■取材協力:スイス政府観光局/スイス インターナショナル エアラインズ/スイストラベルシステム
■江藤詩文(えとう・しふみ) 旅のあるライフスタイルを愛するフリーライター。スローな時間の流れを楽しむ鉄道、その土地の風土や人に育まれた食、歴史に裏打ちされた文化などを体感するラグジュアリーな旅のスタイルを提案。趣味は、旅や食に関する本を集めることと民族衣装によるコスプレ。現在、朝日新聞デジタルで旅コラム「世界美食紀行」を連載中。ブログはこちら