だからこそ、諦めずに粘り強く話し合うことが求められるのだが、冷静な話が続けられなくなるのは案外、日本のビジネスパーソンに多い。突如、話合いを放棄する。よくヨーロッパ人の勢いのある口調に日本のビジネスパーソンが怯む姿があるが、ヨーロッパ人は見たほどにキレていない。
前述した内容と関連するが、日本のビジネスパーソンは細かいところで合意が得られないとキレるが、ヨーロッパのビジネスパーソンはそういうところではキレない。彼らは「方向性」や「姿勢」で納得がいかなかった時にガックリと肩を落とすのである。または顔を真っ赤にして攻撃してくる。
しかしながら、それらに重要性をおいていない日本のビジネスパーソンは、顔が真っ赤になる理由がピンときていない。これも言ってみればブリーフィングの位置づけ差異の結果である。
ブリーフィングのおさえ方はこのように文化差をはっきりと示す。契約の文化差はそれなりに認知されているが、ブリーフィングにも同じような目線が求められる。(安西洋之)
ローカリゼーションマップとは? 異文化市場を短期間で理解するためのアプローチ。ビジネス企画を前進させるための異文化の分かり方だが、異文化の対象は海外市場に限らず国内市場も含まれる。
安西洋之(あんざい ひろゆき) 上智大学文学部仏文科卒業。日本の自動車メーカーに勤務後、独立。ミラノ在住。ビジネスプランナーとしてデザインから文化論まで全方位で活動。現在、ローカリゼーションマップのビジネス化を図っている。著書に『世界の伸びる中小・ベンチャー企業は何を考えているのか?』『ヨーロッパの目 日本の目 文化のリアリティを読み解く』 共著に『「マルちゃん」はなぜメキシコの国民食になったのか? 世界で売れる商品の異文化対応力』。ローカリゼーションマップのサイト(β版)とフェイスブックのページ ブログ「さまざまなデザイン」 Twitterは@anzaih