この社内コミュニケーションの計測により、あるコールセンターでは休憩時間などのインフォーマルな会話の活気によって、拠点ごとに業績差があることが判明したという。そこで、休憩メンバーを相性の良い同世代同士の組み合わせにするなどして、対面コミュニケーションを活性化させることで、受注率13%アップに成功した事例がある。社内コミュニケーションの活性化が業務に影響することは、なんとなく予測はできるものの、いざ数値化することで実際に業務改善したという事例を知ると、昼休みの社員同士の無駄話も意味があると感じざるを得ない。
■無駄と思われるコミュニケーションがもたらす効果
このように雑談がビジネスにおいて有効に働くことは、すでに多くの人々によって提唱されている。そもそも、「無駄話は潤滑油の役割を果たす」といわれていることもあり、社員同士で一緒にランチを取ったり、終業後に飲みに出かけたりすることで、上司と部下の関係やチームの結束力を高め、仕事がスムーズにいくという考え方はどの会社でも見受けられる。