【江藤詩文の世界鉄道旅】グレッシャー・エクスプレス〈氷河特急〉(3)世界三大酒呑みの団体様ご乗車で車内は“天国”に (1/2ページ)

2015.11.22 18:00

絶景を眺めながらの贅沢なランチタイム。この日は快晴で光がまぶしいほどだった

絶景を眺めながらの贅沢なランチタイム。この日は快晴で光がまぶしいほどだった【拡大】

  • 前菜はサマーシーズンのみサラダで、それ以外の季節はポテトのポタージュスープに代わる
  • メイン料理は豚肉のステーキ ペッパークリームソース。ロゴ入りの皿でサーブされるのがうれしい
  • デザートのりんごのケーキ。チーズ各種の盛り合わせプレートに代えることもできる
  • コーヒー、紅茶、ソフトドリンクのほか食後酒なども揃っている

 午前10時54分。停車していたアンデルマット駅から氷河特急900号が出発すると、満席になった車内は一層にぎやかさを増した。ランチサービスに合わせて区間乗車するふたつのグループ客。慌ただしく食卓を整えはじめたウェイトレスによると、オーストラリアとドイツからの団体ツアーらしい。

 思わず小さくガッツポーズ。超個人的な見解だが、ドイツとオーストラリアといえば、私的には“世界三大酒呑み国民”だ(ちなみに、もうひとつはフィンランド)。案の定、あっちでもこっちでもビールの栓がぽんぽん開き、クラッシュアイスを詰めたバケツが次々運び込まれ、スパークリングワインを抜く景気のよい音が鳴り響いた。

 これで私も“昼酒”を頼みやすくなるというもの。グラスのプロセッコ20デシリットル・11スイスフラン(約1390円)に続いて「グレッシャー・エクスプレス」の名を冠したワインを注文するか迷っていると、目の前の空席に鞄が投げ出され「余ったら持ち帰れるわよ」と、声が降ってきた。くたくたに使いこまれて、ところどころほころび始めた、革製の頑丈なショルダーバッグ。ドイツ人ガイドの女性だ。大柄のふっくらした身体を押し込むようにして、私の前に座る。

北京からの女性客ふたりが前の車両に逃げ出したワケは…

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