このうち、塩素系消毒薬は殺菌効果にばらつきがあり、レバー内部をしっかり殺菌できないことが判明。また、高圧処理は殺菌効果は十分あるが、処理後にレバーの色が抜けたり硬くなったりする変化が見られ、生食のための殺菌方法とするのは厳しそうだ。
においが違う
残る放射線照射はどうか。海外ではすでに、食肉や香辛料などの殺菌に使われている技術で、日本でもジャガイモの発芽防止用としてのみ認められており、研究班の検証では、牛レバーについても一定の殺菌効果が確認されている。現状ではもっとも有力な方法だが、問題もある。
その一つは照射線量だ。実験前は3~5キログレイの線量で十分と考えられていたが、内部まで殺菌するには7キログレイが必要だった。食品の規格を決める国際機関「コーデックス委員会」が定める線量の上限10キログレイを下回っており、実用化に問題のある線量というわけではない。しかし、食品は加熱したときに温度が高いほど硬くなるなど変化が大きい。それと同じように放射線照射も線量が多ければ食品に変化がみられ、レバーの場合は、独特のにおいが発生するという。
研究班の25年度の報告書では「硫黄系の甘い臭気」と表現している。