高校生を対象に行われた証券会社による金融教育の出前授業。実例を挙げ、分かりやすく株価変動の仕組みなどを説明していた=横浜市戸塚区の公文国際学園(玉崎栄次撮影)【拡大】
学校だけでは難しい
金融教育が重視されるようになったのは、平成23年度以降に小中高校で実施されている現行の学習指導要領から。生活に身近な金銭感覚を磨くことで、自発的にものを考えたり、主体的に判断したりできる「生きる力」を、子供に身につけさせることが目的だ。
例えば、学生アルバイトらに長時間労働などを強いる「ブラックバイト」。篠田さんは、この社会問題について「自衛のためには、自分の労働時間に適切な報酬が支払われているか判断できる能力が必要。その金銭感覚は『生きる力』でもある」と指摘する。
しかし、学校だけで専門性の高い金融教育を行うことは難しいのが実情だ。高校では、公民科で日本銀行の役割などの基礎的な知識を、家庭科でローンなど消費者経済について教える。しかし、公文国際学園で社会科を担当する有沢猛教諭は「変動する株価の捉え方など、金融取引がどういうものなのか、実情を教えるのは難しい。株取引をしない教員も多く、肌感覚で分からない」と説明する。