遺産4200万円でも相続税 「実家の二次相続」で訪れる悲劇 (4/6ページ)

 なぜ、そんなに払いすぎてしまうのか。多くの場合、不動産の評価が関係している。路線価×面積で計算するのが原則だが、土地の形状や立地条件などによって多くの減額措置(減額要因)が認められている。相続や不動産に詳しくない税理士だと、そうした適用可能な減額要因を見逃してしまうおそれがある。また、知っていても税務署との交渉で及び腰になり、その結果、時価1000万円の土地の相続評価額が10億円とされてしまうケースもあるという。

 今回の税制改正では、相続時精算課税制度に振り回される人も出てきそうだ。この制度は、まとまった金額を子供に贈与する際に贈与税を免除し、将来相続が発生したときにまとめて相続税として再計算しようというものだ。2500万円(マイホーム資金の場合は、別途住宅取得資金にかかる非課税限度額を加算した金額)までなら無税で贈与できる。

 しかし、今回の相続税課税最低額の引き下げで、この制度の利用者が相続税の課税対象になる可能性がある。課税対象になれば、いざ相続というとき、かつて贈与された分の相続税も支払わなければならない。想定していなかったとしたら、かなり手痛い出費になるだろう。

 老親の介護を遺産分割に反映させるには

 遺産分割の比率も争いのタネ。現民法では長男も次男もなく、子供の法定相続分は一律である。もし長男一家が親と同居し、長男の妻が最期まで親の面倒を見たとしても、次男が要求すれば同じ額の遺産を受け取れる。親の介護は相続における「寄与分」にならないのだろうか。

「寄与分の考えは介護にはほとんど適用されません」。寄与分とは…