
車いすや歩行車などを、要介護度の軽い人が利用するときの負担割合も見直しの対象になっている(写真と本文は関係ありません)【拡大】
一方、経済団体連合会など費用を負担する側の委員は、給付抑制を主張する。「掃除、調理、配膳といった日常の生活関連の費用であることを考えると、自己負担割合の引き上げか、自治体事業への移行も考える必要がある」
生活援助の見直しは10年来の課題。かねて「話し相手にも、見守りにもなる。重度化を予防し、家での生活を継続できる」との意見がある一方で、「家事代行的に利用されている。残された身体機能を使わなくなり、状態悪化につながる」との指摘もあり、自立支援につながるかどうかさえ決着がつかない。
人材確保できるか
従来は、財源不足が見直しの動機だったが、今回は「介護人材不足」が加わった。厚労省は4年後に226万人の介護人材が必要と試算。その頃には、約25万人が不足する見通しだ。
だが、介護職の専門性に応じた仕事の住み分けは進んでいない。部会で厚労省が示した調査研究機関のアンケート結果によると、掃除・洗濯、調理などの「生活援助」を、介護職の中でもスキルの高い「介護福祉士の業務」と考える事業者は少なく、排泄(はいせつ)介助などの「身体介護」や終末期のケアを業務と考える事業所が多い。だが、実際には介護福祉士の6、7割が掃除や洗濯などの業務を、ほぼ毎回行っていた。