「学習力」で新時代のキャリアアップを! 経営者JP・井上代表に聞く (5/5ページ)

――SankeiBizの連載で今後訴えていきたいことは

 「『方程式』とつけさせて頂いているので、何か読者の皆さん、読者層として僕はミドル、シニア層を意識していますけど、中堅世代の方である程度責任があるような読者の方々に、いろんな角度から仕事上をベースに、楽しくうまくやっていって頂く方法をお伝えしていければと思います。あと僕らの会社(経営者JP)の大義でもあるのですが、様々な分野で活躍して頂ける志高いリーダーを増やすのが僕らの使命ですので、その一助になるように情報をお伝えしたいなと思っています」

通勤する人々ら=東京駅丸の内北口(鈴木健児撮影)

通勤する人々ら=東京駅丸の内北口(鈴木健児撮影)

――リニューアルするSankeiBizは「仕事・キャリア」「自分磨き」を主なキーワードに情報発信していきます。何かリクエストがありましたら

 「日本を支えるコア世代の方々が読者なので、そういう方々が毎日SankeiBizに触れて、それで啓発されて頑張ろうって思われるといいですね。注文ではないですけれど、こういうご時世ですから、読者の方々がSankeiBizの情報に触れてもらうことがまず基本でありながら、インタラクション(双方向の作用)も大事な気がします。読者が情報を出せるとか交流できるとかそういうことを求めているのではないかと思います」

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 井上さんに、ビジネスパーソンが今読むべきおすすめのビジネス書を2冊(自薦、他薦)挙げてもらいました。

『30代最後の転職を成功させる方法』(著:井上和幸/かんき出版)

 書籍タイトルは「30代最後の」となっていますが、中身は「30代からの」転職・キャリアについて、具体的な処方箋をご紹介しています。転職を具体的に考えてらっしゃる方はもちろん、特に転職は考えていない方でも、キャリアや仕事の仕方について具体的なヒントを得て頂けると思います。2015年発刊ですが、「70歳定年時代がやってくる! 社会人人生50年時代をどう進むか」という導入章を書きました。それから4年、図らずも実際にその前提が現実のものとなりつつあります。

『暇と退屈の倫理学 増補新版』(著:國分功一郎/太田出版)

 これからのビジネスパーソンにとって大事なのは哲学、心理学(認知心理学や行動経済学など)。AIなどで働き方や生活が大きく変化するこれからこそ、人間の本質的な思考回路や根本心理、行動パターンなどを熟知していることが重要。本書は「私たちはなぜ暇を嫌うのか」「暇で退屈だと、ろくでもないことをしがちなのか」について軽妙なエピソードも交えて分かりやすく面白く解き明かしてくれる一冊。良くも悪くも、私たちはこの「暇と退屈を嫌う」人間心理を突くビジネスを行っているのだと理解できます。

▼井上和幸さんの連載コラム【社長を目指す方程式】はこちら