まずは自ら考え行動し、失敗も含め経験することを重視している。授業を担当する教師の深澤孝之さん(43)は「机上の勉強だけでなく、実体験を通した経験値を習得してほしい。たとえ失敗をしても、自ら心体を使って行動したことを通じ学ぶことは多いと思う」と話す。
以前にこの授業を受けた女子学生は、「地域における聴覚障害者とのコミュニケーション不足」を課題に挙げ、きっかけづくりとして、手話によるカラオケ大会を開いた。その後も手話を学び、社会に役立ちたいとの思いから看護学校に進んだ。また、ある男子学生は、「授業を受けるまで社会課題について考えたこともなかった」と振り返り、地域を理解するために近所を自転車で散策するようになったという。生徒の受け止め方や心の変化はさまざまだが、経験を通じ、何かを感じているのは確かなようだ。
学力偏重に疑問
こうした生徒の成長を一定の「指標」に基づいて評価し、課題解決力の向上に生かすことはできないだろうか。そんな指標があれば、試験では見えてこない能力を引き出し、伸ばすことができる。早大の学生たちが、学プロに参加したのは、学力偏重の現在の教育制度に疑問を持ったからだった。