捜索の途中、土砂の上に落ちていた野球ボールを拾い、三原山と土砂で埋もれた斜面を見上げた。地区別の野球チームに所属しており、「対戦した人のボールかもしれない」と思った。神達地区は約1カ月前、車で通ったばかりだ。彼女と山に登り、木々に囲まれて家々が立ち並んだ集落の先に広がる海をながめ、2人で「きれいだね」と話した。
18日夕、倒れかかったビニールハウスのそばで土砂に埋まった、高齢女性が発見された。10メートルほど離れた場所にいた森田さんらもすぐに合流。消防のレスキュー隊が慎重に掘り出す間、回りを板で囲んだり、女性の足にかぶさっている倒木をロープで引っ張り出したりしたが、女性は助からなかった。
「今回の災害で初めて遺体を見てショックだった。でも、自分らが動かなければ助けられない。『ショックだ』なんて言ってられない」。19日以降も、森田さんたちは捜索を続ける。(SANKEI EXPRESS)