【KEY BOOK】「内村鑑三所感集」(内村鑑三著、鈴木俊朗編/岩波文庫、735円、在庫無し)
鑑三の主筆誌は「聖書之研究」です。本書はその巻頭の「所感」をずらり並べたもので、いわば鑑三の天声人語です。独特の激越な文体の調子が魅力です。とくに「棄民」についての文章が胸を打ちます。鑑三は「棄てられた子」「棄てられた民」「棄てられた国」に、生涯にわたって胸を傷め、心を致していたのです。野口雨情や竹久夢二も貪り読みました。
【KEY BOOK】「内村鑑三の生涯・日本的キリスト教の創造」(小原信著/PHP文庫、914円、在庫無し)
鑑三評伝のなかで最もよく読まれている本。なぜ鑑三がジャパニーズ・クリスチャニティの確立に至ったのか、その思索と行動の軌跡を克明に追っています。 鑑三には大学総長から童謡作詞家まで、経済学者から商店主まで、たくさんの私淑者たちがいました。本書にはそうした者たちが続々登場します。おそらく今日の日本の宗教者には、これほどの影響力をもった者はいないでしょう。