【KEY BOOK】「日本と西洋における内村鑑三」(アグネシカ・コズィラ著/教文館、1890円)
コズィラさんは大阪市立大学で修士論文「内村鑑三の二つのJについて」を提出したポーランド人です。三宅雪嶺や黒澤明を通して日本を研究しているうちに、鑑三にふれてその思想と行動にのめりこみ、この論文を日本語で書きました。鑑三のグローバル研究はまだ途上についたばかりですが、本書はその突破口を開きました。本格的な宗教論から鑑三のキリスト教観を評価しています。
【KEY BOOK】「内村鑑三をよむ」(若松英輔著/岩波ブックレット、525円)
最近の若松英輔の著作はすばらしいものばかりです。3・11以降の『魂にふれる』が大きな反響を呼びましたが、内村鑑三と井筒俊彦についての論考は、この著者ならではの思索が織り込まれて、必読です。 本書は、鑑三がいっさいの予備知識を求めることなく、万人に向かって日本的キリスト教の心を説き続けられたのはなぜかという“方法の魂”に注目しています。鑑三入門書としてもお薦めできます。
■まつおか・せいごう 編集工学研究所所長・イシス編集学校校長。80年代、編集工学を提唱。以降、情報文化と情報技術をつなぐ研究開発プロジェクトをリードする一方、日本文化研究の第一人者として私塾を多数開催。おもな著書に『松岡正剛千夜千冊(全7巻)』ほか多数。「松岡正剛千夜千冊」(http://1000ya.isis.ne.jp/)