聞けば、著名な陶芸家、河井寛次郎(1890~1966年)や棟方志功らの作品。ガラスケースに入るでもなく、ごく普通に手に取る近さで眺められる。美術館と違い、それぞれの作品の息づかいを肌感覚で感じられる。
盗難被害や損傷などが心配されるが、3代目の西垣隆光さん(73)は「過去には盗まれたこともありました」と笑うだけで、特に気に留めていない様子。料理だけでなく、店舗全体の雰囲気を大切にする「京都の老舗の奥深さ」とみた。
名物のしゃぶしゃぶ料理をお願いする。厳選素材の本来の味わいを大切にしているといい、一見、地味だが「味を落とさないようにしながら、価格は抑える。サービス、奉仕の心でしょうか」と西垣さん。
自信作の銅鍋へのこだわりはもちろん、ゴマだれに使うゴマを直前に調理するなど「見えない気配り」にも手を抜かない。
すき焼きも人気
もともと「牛肉の水炊き」として提供していたそうだが、評判の広がりとともに徐々に「しゃぶしゃぶ」の名が世間に定着してきたこともあり、それに合わせたとのこと。