東電によると、共用プールへの移送はこれまでに計1200回以上行った経験がある。小野所長は「通常の作業の延長線」としつつも「全面マスクをするなど作業環境は通常よりも悪い」と、初めての作業に気を引き締めている。
訓練繰り返し円滑化
4号機プールからの燃料取り出し作業では、一つ一つの工程を作業員が間近で確認しながら進める。プールがある5階では東京電力や下請け企業の作業員が、燃料取り扱いクレーンの操作や燃料輸送容器の蓋のボルト締めなどを行う。一度の作業で大量被曝(ひばく)をしないため、作業班ごとに時間を区切っている。
東電によると、5階の空間線量は毎時約0.1~0.13ミリシーベルト。作業員計36人を6人ずつの6班に分け、1班当たりの連続作業時間を2時間に限定する。1日の作業で想定される被曝線量は最大で0.8ミリシーベルトという。
東電は、交代しながらでも作業全体が円滑に進むよう、実物と同じクレーンなどを使って輸送容器への燃料装填(そうてん)やつり上げ、移送といった訓練を繰り返してきた。訓練では、プール内で燃料を動かす時に小さながれきに引っ掛かってしまった場合や、輸送容器をワイヤでつり上げている最中に地震が起きた場合などの対応手順も確認したという。