【KEY BOOK】「きのこ文学名作選」(港の人、飯沢耕太郎著/2730円、在庫なし)
若いころによく喋りあっていた飯沢耕太郎は、そもそもが写真史を専門にしていたのだが、いつのまにかキノコに詳しくなっていた。さらには本書のキノコ文学の選択力など、他の追随を許さないほど冴えてきた。今昔物語、正岡子規の短歌、泉鏡花『茸の舞姫』、夢野久作『きのこ会議』、北杜夫『茸』、加賀乙彦『くさびら譚』、村田喜久子『茸類』などを収める。どれも幻覚キノコで酔ったような気分にしてくれる。召し上がれ。
■まつおか・せいごう 編集工学研究所所長・イシス編集学校校長。80年代、編集工学を提唱。以降、情報文化と情報技術をつなぐ研究開発プロジェクトをリードする一方、日本文化研究の第一人者として私塾を多数開催。おもな著書に『松岡正剛千夜千冊(全7巻)』ほか多数。「松岡正剛千夜千冊」(http://1000ya.isis.ne.jp/)