まず重要なのは、「水分対策」。食材の表面に水分が残っていると、煙の中の酢酸を吸着して仕上がりが酸っぱくなってしまう。事前に表面の水分をしっかりと乾燥させることで解決する。冷蔵庫から出したばかりのものを燻製すると結露してしまうので、これも注意が必要。必ず室温に戻すこと。燻製中も、蓋や食材についた水滴を拭くことを忘れずに。
煙はかけすぎず、バランスよく
次は煙の量。「燻煙の成分がバランスよく食材に絡んで初めておいしく仕上がります。なので、煙のかけすぎはNGです」。チップの量の目安は、燻煙時間10分でひと握り(約10グラム)。あらかじめ火が通っている食材の場合、10分程度で十分香りはつく。
チップと食材の距離が近すぎてもいがらっぽくなってしまう。そのため、器具を用意するときは、鍋は深さがあり、蓋はなるべく高さがあるものを。中の様子が見えにくくなってしまうのが難点ではあるが、ボウルを蓋代わりにしてもよい。
気がかりなのは煙対策。現在、燻製道士さんは庭にカセットコンロを出して燻製を行っているが、燻製を始めた当初はマンション住まいだった。「ある程度排気能力があればキッチンでやることも可能です。ただ、うちの場合は台所のダクトが古かったので、ベランダでやっていました」。昼間は洗濯物があるので基本的にやらず、風向きを確認しながら夜に行っていたという。