「あらゆる事態に対処するため、会期延長をお願いした」
自民党の石破(いしば)茂幹事長は6日午後、伊吹文明(いぶき・ぶんめい)衆院議長に2日間の会期延長を申し入れた直後、記者団にこう述べた。数時間前まで「延長しない」と言い切っていただけに、苦渋の表情を浮かばせていた。
会期延長という苦渋の決断は、参院自民党の意向が強く働いた。参院では、(12月)4日の本会議が5日未明まで続いた。民主党がどこまで抵抗するかが読み切れず、一時は5日中に特定秘密保護法案の成立を前倒しするというシナリオも出た。
ただ、深夜国会が連日となることに、与野党双方から「死人が出る」「夜は眠りたい」との不満が続出した。参院自民党幹部は5日夜、この日中の法案成立を見送るとともに、会期の延長を申し入れた。政府側も最終的に受け入れ、会期延長の流れが決まった。