欧州連合(EU)との連合協定見送りをめぐり反政権運動が続くウクライナの首都キエフで取材している。12月11日には、治安当局が野党勢力の一大拠点である独立広場の封鎖を進め、未明に治安部隊が大量動員、デモ隊側は「人間の鎖」を作って抵抗した。野党勢力によると、十数人が拘束されたという。11日午前に治安部隊のほとんどが撤収し、正面衝突は免れたものの、30人以上の負傷者が出た。
独立広場に設置されたステージでは連日、野党勢力の演説や反政権派のアーティストらによるコンサートが行われている。
(12月)8日には、ウクライナ独立の際にも取り壊しを免れたウラジーミル・レーニン像がついになぎ倒された。
倒壊して2時間後ぐらいに記者もレーニン像があるタラス・シェフチェンコ通りに向かった。到着すると黒山の人だかりができていた。気温は0度以下。小雪舞う夜にもかかわらず、現場は熱気に包まれていた。
すでに台座の上には、EU旗とウクライナの国旗が翻り、台には「次はヤヌコビッチ大統領だ」との横断幕が掲げられていた。頭部はすでにどこかに持ち去られたようだ。