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吉田戦車と料理のはなし 幅允孝 (3/5ページ)

2013.12.24 18:30

冷蔵庫の中にたたずむ「逃避めし」(右)と「おかゆネコ」(幅允孝さん撮影)

冷蔵庫の中にたたずむ「逃避めし」(右)と「おかゆネコ」(幅允孝さん撮影)【拡大】

  • 「逃避めし」(吉田戦車著/イースト・プレス、1460円、提供写真)
  • 「料理歳時記」(辰巳浜子著/中央公論新社、760円、提供写真)
  • 「おかゆネコ」(吉田戦車著/小学館、780円、提供写真)
  • 【本の話をしよう】ブックディレクター、幅允孝(はば・よしたか)さん(山下亮一さん撮影、提供写真)

 そう、逃避めしは自分一人のための料理だ。みてくれも、味の偏りも、気にしない。すべて自分のためだけにつくりあげる箱庭のようなもの。料理というものが「誰かのために」という文脈で語られることが多いのに対して、このわがままさと、ていたらくの極みは異端であり、食の本の突端ともいえる。兎角、自分のわがままが聞き入れられる場所なんて、齢を重ねて背負うものが増えるほど、どんどん小さくなってしまう。そんな哀しみをぶつける心のネバーランドを彼の逃避めしにみつけてしまうのだ。

 「あるものでなんとかする」美徳

 一方、同じく吉田戦車が現在連載している『おかゆネコ』(3)は、小さなビール会社の営業マン・菊川八郎のために毎度ネコがおかゆをつくるというマンガだ。「しゃべり病」という奇病にかかったツブという名のネコが主人公。動物が突然しゃべり出し、知能も人間並みになるというのだから、わけがわからない。そのツブが偶然居候することになった八郎は30代の独身男性らしく、不摂生を重ねまくっており、当然のことながら料理らしいものもしていない。朝食もまともに摂らず、過労もたたってバタリと倒れ込む八郎。そんな時、ツブは八郎にいうのだ。「おかゆでも煮てやるよ!」

「干しタラかゆ」を完成させるネコのツブ

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