米製薬大手メルクの日本法人、MSD(東京都千代田区)が女性の活躍を促す取り組みに力を入れている。女性社員がネットワークを作り、キャリア形成に向けた問題意識を共有。研修や意見交換会などの自主的な活動を通じて、次代を担う女性リーダー育成につなげるのが狙いだ。
「女性の強み、弱みとそれを踏まえたキャリア形成ってどうすればいいと思う?」「“自分には無理”っていう先入観を持ったら絶対ダメ!」
MSD本社の一室で、女性社員らが議論を戦わす。2011年8月に発足した社内ネットワーク組織「Female Leaders Network」のひとこまだ。各職場に点在し、交流しにくいといった課題を抱える女性社員たちが先輩、後輩の隔てなく率直に意見をぶつけ合い、それぞれが自分の“目指す姿”を明確にしていく。
「ネットワークで得た経験を生かすも殺すも自分次第。すべて参加者自身に委ねられているんです」。メンバー内の取りまとめ役を務める平山清美さん(40)が話す。