この組織は、参加資格や期間などを定めずに活動内容も自由だが、生半可な気持ちではやっていけないという。業務時間内の開催が認められ、運営費なども会社が負担する代わりに、さまざまなテーマについて経営陣に提言することなどが義務付けられている。
これまで開かれた意見交換会や研修などの自主企画イベントには述べ700人近くが参加した。現在活動中のメンバーは管理職(課長職以上)や管理職一歩手前の人ら総勢58人だ。
中には男性社員も2人いる。その1人、佐野俊治さん(46)は研究開発部門の管理職だが「部下の女性社員を戦力にしていくにはどうすればいいかといった視点で参加しています」と明かす。
医薬情報担当者(MR)など営業職を中心に“体育会系”の男社会といわれる日本の製薬会社。MSDも外資系とはいえ、全社員(約4300人)に占める女性の割合は約23%とまだ少数派だ。女性社員が“お手本”にしたいと思える先輩の女性リーダーが社内に少ないという事情も抱える。