グラマー?美少女?
ところで、佐世男が描き続けた女性たちはみなグラマーな大人の美女だ。自分が描きたいと思う女体は「あたかもバラの蕾(つぼみ)を瓶にさして、それが開いた感じ、子供を1人産んだくらいの若年増」とも書いている。それは、彼の生きた時代におけるひとつの「美女」のスタンダードでもあっただろう。
現在、マンガミュージアムでは「佐世男展」と同時に、現代の「萌え」美少女イラストを集めた「絵師100人展 03 京都篇」もご覧いただける。そこに表現されているのは、「バラの蕾」が文字通り「萌え」んとする瞬間の輝きだ。佐世男の時代からわずか半世紀。世の男性たちの思い描く理想の「美女」がこんなにも変化してしまったことに驚いてもらうのも楽しい鑑賞の仕方かもしれない。(京都精華大学国際マンガ研究センター 伊藤遊/SANKEI EXPRESS)