看板メニュー「近大マグロと選抜鮮魚のお造り盛り」。かたわらには、生年月日やどこで飼育され、どんなエサで育ったかなどがQRコードでたどれる「卒業証書」が添付されている(田中幸美撮影)【拡大】
近畿大学ベンチャービジネス推進事業本部の石原克人さんによると、大阪店で提供するマグロは、串本の実験場(和歌山県)のもので、奄美のマグロに比べ若干脂がのっている。関東は、トロはもちろんのこと赤身も好む傾向があることなどから奄美のマグロを使っているという。マグロ以外の魚は、活魚を入れた水槽車で築地まで週3回運んで、早朝解体したものをその日に店で提供。そのため「鮮度には絶対の自信がある」という。
マグロは1本40~80キロと大きさに幅があり、60~70キロが大半。中には100キロ台という特大サイズもあるという。マグロは食べ頃になるまでには3、4年かかる。近大マグロは半分以上が中トロ、30%が赤身で、残りが大トロという構成だ。
安心・安全を訴えて
一般的な養殖は天然の稚魚を捕獲して育てる。近大では30年以上にわたる研究の結果、人工孵化した稚魚を成魚になるまで育てて、親となった成魚から採卵して人工孵化させ次世代を生み出す「完全養殖」の技術を確立。これだと、天然資源にほとんど頼ることなく供給できる。さらに、餌の配合によって量や味を変えられるという。