「五輪で最高の滑りだった」という決勝3回目を滑り終え、目頭を押える上村(うえむら)愛子。まだ、結果が出る前だったが、やり切ったという満足感、これが最後という思いが、自然と涙を流させた=2014年2月8日、ロシア・ソチ(古厩正樹撮影)【拡大】
「予選突破で十分。6人に残れただけでいい」。こう話した圭子さんは、3回目は目を真っ赤にして見つめた。愛娘はメダルへの「最後の一段」は上れなかったが、「スキー一筋に頑張ってきた、真面目に生きてきた娘。だから私は本当に幸せです」。圭子さんは上村と同じ晴れやかな笑顔を見せた。
上村の夫の元アルペンスキー五輪代表選手、皆川賢太郎さん(36)も9日、東京都内で報道各社の取材に対し、「あそこまで出し切って、タイムも一番速かった。よく頑張った。十分だよと言いたい」と妻の健闘をねぎらった。
上村は「五輪はこれが最後。楽しいところであるとともに、悔しい思いも苦しい思いもするけど、五輪は自分が成長する最高の場所だった」と話した。(SANKEI EXPRESS (動画))