JR北海道の一連の主なトラブル=2011年5月27日~2014年2月10日【拡大】
一方、別の社員は「改竄は個人の問題ではなく、背景に企業風土がある。捜査で会社の悪い部分がさらされるかもしれないが、再生のためにはやむを得ない道のりだ」と話していた。
改竄の現場となり、社員3人が解雇された大沼保線管理室(北海道七飯町)や、助役が解雇された函館保線管理室(函館市)では、報道機関の取材を警戒してか人の出入りがほとんどないまま。函館保線管理室の社員の一人はうつむきながら「自分たちには何も分かりません」と口にして職場のある建物に入った。
JR北海道は「刑事告発を極めて重く厳粛に受け止めている。今後、捜査に全面協力する」とのコメントを発表した。(SANKEI EXPRESS (動画))
■JR北海道の改竄 レール間が規定より異常に広がっていたことが分かりながら、保線部署の担当者らが修理せず、測定した数値を書き換えて異常がなかったかのようにごまかしていた問題。昨年(2013年)9月に函館線で起きた貨物列車の脱線事故を契機に、改竄やレールの異常放置が次々と発覚した。脱線事故の改竄に関わった大沼保線管理室の社員2人を懲戒解雇し、助役を諭旨解雇。函館保線管理室の助役と、上部組織の函館保線所長も諭旨解雇とした。