香港のテレビ局では、「アジアテレビ(ATV)」が圧倒的な視聴率を誇り、その番組には派手な活劇や音楽中心の娯楽系が多い。それに対抗すべくいくつかのテレビ局が立ち上げられたが、最初は社会派番組を流していても、しだいに娯楽主体になってしまうと、チャン氏が報告した。
日本のメディア学者たちは、香港のテレビではよく「フェニックステレビ」を取り上げ、革新的で、北京政府から独立していると紹介する。しかし、実際にはそれは有料の衛星放送で、言語も香港住民が使う広東語(南方方言)ではなく、北京を中心に使われる標準語のマンダリンだ。
このため、現地では主にマレーシアやシンガポールに在住する「華人」のノスタルジアをかき立てる役割を果たすと同時に、北京政府への露骨な迎合のないところが、大陸の知識層に受けているという評価であった。