「レジェンド(伝説)」と呼ばれる男が、ついに念願の個人メダルをつかんだ。ソチ五輪第9日の2月15日、7大会連続出場の葛西紀明(41)=土屋ホーム=がノルディックスキー・ジャンプ男子ラージヒルで銀メダルに輝き、冬季五輪で日本の最年長メダリストとなった。ジャンプの表彰台は1998年長野五輪以来16年ぶり。主将を務める日本選手団に今大会5個目のメダルをもたらした。
伊東大貴(28)=雪印メグミルク=は9位、清水礼留飛(20)=雪印メグミルク=は10位、竹内択(26)=北野建設=は13位だった。
葛西は1回目に139メートルを飛んで2位につけ、2回目も133.5メートルを飛んで合計277.4点をマークした。優勝は278.7点のカミル・ストッホ(26)=ポーランド=で、9日に行われたノーマルヒルとの2冠を達成した。
うれしさ全身で
最後に飛んだストッホが首位に立ち、銀メダルが決まった瞬間、葛西は悔しそうに眉間をゆがめ天を仰いだ。だが、その顔はすぐ苦笑いとなり、会心の笑顔へと変わった。