時とともに流れる意識
芸人というものは米も釘も作らず、一見してアホみたいなことを言っておもしろおかしく一生を暮らす、世の中から外れた奴。という認識が一般にある。しかし、1987年頃というと、世の中は不動産や金融を中心とした景気が過熱、あの頃より人の意識が次第に変化して、ついにいまでは、普通の人間が芸人のようになり、人中でおもしろいこと、気の利いたことのひとつも言えぬ奴、一瞬で周囲に同調できぬ奴はアホ、みたいなことになって、いろんなものが極限までポップになった。
当時、貧乏で時折は武蔵浦和や小山などの工場でアルバイトをすることもあった読み狂人は、ひがみとねたみに凝り固まり、世の中を呪っていたが、考えれば読み狂人の意識も感情も時代とともに流れてきたように思う。