たすきつなげた
それから16年。偶然にも同じ2月17日。4人は同じチームで戦った。今季、ワールドカップ遠征メンバーから外れた時期もあった20歳の清水は「守りに入ったら絶対駄目」と思い切りの良さで勢いをもたらした。26歳の竹内は難病の「チャーグ・ストラウス症候群」の可能性を疑われる中で2回ともK点を越え、「本当に多くの人に支えられた。感謝しかない」と声を詰まらせた。28歳の伊東は2回目の着地で五輪直前に痛めた左膝に痛みが走ったが、転倒をこらえ、役割を果たした。3度目にして「初めて悔いがない五輪」と晴れやかだった。
41歳の葛西は言った。「後輩たちにメダルを取らせてあげたかった」と。そして、原田、船木と並び3つ目の五輪のメダルを手にしたことに「レベルが高い今季にメダルを取れたことは長野のメダリストより価値がある。中身は僕が勝っている」と胸を張った。
ベテランと20代の3選手が力を結集して勝ち取った長野五輪以来16年ぶりの団体のメダル。日本のお家芸復活へ、たすきはつながった。(SANKEI EXPRESS (動画))