サイトマップ RSS

【日本遊行-美の逍遥】其の六(吉野山・奈良県) 桜の下に積層する史実 (1/5ページ)

2014.3.5 12:40

金峯山寺(きんぷせんじ)の本尊、金剛蔵王権現(こんごうざおうごんげん)の中尊(釈迦如来)(井浦新さん撮影)

金峯山寺(きんぷせんじ)の本尊、金剛蔵王権現(こんごうざおうごんげん)の中尊(釈迦如来)(井浦新さん撮影)【拡大】

  • 金峯山寺(きんぷせんじ)の仁王門の仁王像(井浦新さん撮影)
  • 吉野山では、下千本、中千本、上千本、奧千本と、4段階で桜が咲き進む(井浦新さん撮影)
  • 山上の金峯山寺(きんぷせんじ)からの美しい夕陽(井浦新さん撮影)
  • 吉野雛は、吉野山の工芸の一つ。桜の木を彫り、彩色した、立ち姿の雛人形(井浦新さん撮影)
  • 俳優・クリエイター、井浦新(いうら・あらた)さん(本人提供)
  • 吉野山=奈良県吉野郡吉野町

 吉野山の金峯山寺(きんぷせんじ)は修験道の中心地の一つ。開祖とされる役小角(えんのおづぬ)は、僕にとって長年憧れの存在だった。役小角が金峯山(きんぷせん)で修行を積んでいると、そこに金剛蔵王菩薩(こんごうざおうぼさつ)が現れ、役小角は桜の木で蔵王権現(ざおうごんげん)像を彫ったとされている。だから桜は吉野山の神木となり、平安時代から多くの桜が植えられるようになった。春には桜の名所となり、豊臣秀吉も、この美しい吉野山の桜に魅せられた。

 一方で、吉野山は、時の権力に従わぬ者たちを受け入れてきた。壬申の乱をおこした大海人皇子(おおあまのおうじ)が隠棲(いんせい)したのも、義経と弁慶が身を隠したのも、京都を逃れた後醍醐天皇が南朝を打ち立てたのも、ここ吉野だった。また、吉野山は、大峰山(おおみねさん)を経て熊野三山へ続く山岳霊場であり、修行道の大峯奥駈(おくがけ)道の北の入口にもあたる。これだけのことが折り重なる場所は、そう多くないだろう。

金峯山寺の塔頭 脳天大神・龍王院

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

実践で使える英会話を習得!業界最高峰の講師がサポートします。毎日話せて月5000円《まずは無料体験へ》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

サンスポ予想王TV

競馬などギャンブルの予想情報を一手にまとめたサイト。充実のレース情報で、勝利馬券をゲットしましょう!

ページ先頭へ