第11回冬季パラリンピックは3月7日午後8時(日本時間8日午前1時)から、ロシア南部ソチで開会式が行われ開幕。大会は16日まで、ソチ冬季五輪で使用した臨海部と山岳部の各会場を舞台に、5競技72種目でメダルを争う熱戦が繰り広げられる。組織委員会によると、大会には冬季大会としては過去最多となる45カ国から500人を超す選手が参加。だが、クリミア半島の帰属をめぐってウクライナ情勢が緊迫し、障害者のスポーツの祭典に暗い影を落としている。
ウクライナ・パラリンピック委員会のワレリー・スシュケビッチ会長は7日、ソチで記者会見し、大会への参加を表明した。ウクライナ選手団はロシアによるクリミア半島の実効支配に抗議し、「ボイコット」する方針を示していたが、スシュケビッチ会長は「パラリンピックに残る。ウクライナが独立した国として選手団を派遣したことを忘れないようにするためだ」と説明した。
スシュケビッチ会長はまた、6日夜にプーチン大統領に「パラリンピック大会中は平和をお願いしたい」と頼んだことも明らかにした。ウクライナはノルディックスキー距離とバイアスロンの強豪で、23選手がエントリーしている。