曲の展開が読めない。アバンギャルドな雰囲気だが、なぜだか耳に残る。このバンドを最初に聴いた時の印象をはっきり覚えている。
音楽はみんなで口ずさめて共感できる強みや喜びがある一方で、人がアッと驚くようなひらめきやアイデアを前衛的なアートのように描くこともできる。
オワリカラは、その最新作「サイハテ・ソングス」で、その絶妙なバランスを手にすることができたと感じる。圧倒的な個性をその音楽の本質に持ちながら、聴く側の間口を広げ、初めて彼らの音楽を聴いた人をも引き付けることができるという、彼らなりにたどりついた答えがアルバムを聴くと浮かび上がってくる。
バンドの思いが見えるように
メンバーに直接話を聞いたところ、ボーカルでソングライターのタカハシヒョウリは「最高傑作ができたと思っています。今までの3枚のアルバムは、頭でっかちという感じで(スタジオで)制作していましたが、今作はライブでお客さんに聴かせながら作っていきました。今まではつかみどころがない変なバンドという感じがしていたかもしれませんが(笑)、このアルバムはバンドの姿や思いが目の前に見えるようなアルバムだと思います。新しい名刺のようなものでしょうか」と語った。