このほか4月に東電会長に就任する数土(すど)文夫氏が相談役を務めるJFEホールディングスが、中国電力と組んで名乗りを上げるとの噂もささやかれている。両社は広島、岡山両県で火力発電設備を共同運営する。原発の少ない中国電は、他電力に比べ原発停止による業績影響が少ないとみられている。
ただ、東電は提携先と共同出資会社を設立した場合、出資比率を3割程度に抑えた上で、発電量の半数以上を販売用電力として確保する考えだ。あるエネルギー大手は「虫が良すぎる」と反発する。
さらに、東電の発行済み株式総数の約55%は、政府の原子力損害賠償支援機構が握っている。交渉相手の一社は「東電と提携すれば規制当局に情報が筒抜けになってしまい、当社に不利な条件やルールを無理やり押しつけられる可能性がある」と懸念する。
提携には不安も多いが、他社と組んだ東電を敵に回すのもリスクになる。エネルギー大手は「『前門の虎後門の狼(おおかみ)』の心境」(関係者)と打ち明けた。(SANKEI EXPRESS)