尖閣諸島(沖縄県石垣市)の魚釣島周辺で領海侵犯した中国船「海警」(中央)と、警戒に当たる海上保安庁の巡視船とボート。今や偶発的な衝突など不測の事態がいつ起きてもおかしくない状況だ=2013年8月7日(沖縄県石垣市の仲間均・市議提供)【拡大】
【国際情勢分析】
尖閣諸島(沖縄県石垣市)の国有化や安倍晋三首相(59)の靖国神社参拝を理由に対日強硬姿勢を強める中国。尖閣周辺の偶発的な衝突など日中に不測の事態はいつ起きてもおかしくない。米太平洋艦隊情報幹部のジェームズ・ファネル大佐は米国での2月13日の講演で、中国人民解放軍による昨年(2013年)の大規模な軍事演習は「尖閣諸島を強襲し、制圧する作戦を想定していた」と述べた。
20万人以上の邦人滞在
中国の国会に当たる全国人民代表大会(全人代)は閉幕日の3月13日、前年実績比で12.2%増となる2014年中央国防予算を承認。4年連続2桁の伸びで、昨年(2013年)の10.7%増という伸び率も大きく上回っている。
李克強(り・こくきょう)首相(58)は(3月)5日の「政府活動報告」で、対日関係を念頭におき、「領土の主権と海洋の権益を断固として守った。戦闘への備え、国境、領海、領空の防衛を強化する」と強調した。こうした緊迫した現実にもかかわらず、「対中進出した日本企業の中で有事に対応しうる事業継続計画(BCP)を策定したケースはほとんどない」(上海エリス・コンサルティングの立花聡代表)との指摘がある。