尖閣諸島(沖縄県石垣市)の魚釣島周辺で領海侵犯した中国船「海警」(中央)と、警戒に当たる海上保安庁の巡視船とボート。今や偶発的な衝突など不測の事態がいつ起きてもおかしくない状況だ=2013年8月7日(沖縄県石垣市の仲間均・市議提供)【拡大】
企業側の対応措置として(1)国外脱出のタイミングとゴーサインを誰が決めるか(2)多数の日本人駐在員や家族がいる場合の脱出の順序(3)中国からの脱出ルートの事前検討-などが欠かせない。12年の反日デモ前後には上海市内などで、歩行中や食事中の日本人が暴行を受ける事件が相次いだ。また、労使紛争の果てに日本人駐在員らが工場内に監禁される事件も頻発した。
対中進出している日本企業の大半は人的なリスク管理の大半を現地に任せ、本社では危機的状況になってから「事態を報告しろ」「ただちに脱出しろ」などと場当たり的、かつ的外れな命令を出すことが多い。
邦人保護に加え、緊張が高まった場合の中国人従業員の感情把握やメンタルケア、行動の予測や安全確保などまで盛り込んで、日本側の主導でBCP策定を急がねばならないだろう。
人の安全以外にも、日本企業の保有する現預金など資金、工場や店舗など設備を中国でどう守るか、という難題がある。