クリミアは旧ソ連時代の1954年にウクライナに帰属変更されるまではロシア領だったことから、ロシアへの帰属意識を持つ住民は多い。だが、ウクライナ側のテレビ放送は(3月)10日以降遮断され、ロシア側の主張や暫定政権を「ファシスト」と決めつける政治宣伝がクリミアのテレビを支配した。
しかも、クリミア当局は、世界各国から親ロシア派の「国際監視団」を受け入れ、投票が「公正で正当である」との根拠をつくろうとしている。
「公正ではない」
投票のボイコットを決めた少数派の先住民クリミア・タタール人の男性は「議論をする時間もなかった。事実をねじ曲げ、銃で脅かしながら“多数派”と呼ばれる人たちの言うことを聞かせようというのは公正な住民投票ではない」と述べ、「弾圧を受けているのは、ロシア系住民ではなくわれわれだ。まるで選択肢がない全体主義的なソ連時代に逆行しているようだ」と、投票が「強行」されたことに強い不満を示した。(シンフェロポリ=ウクライナ南部 内藤泰朗/SANKEI EXPRESS)