目の前に広がる駿河湾は最深部で約2500メートルと日本一深く、深海生物の宝庫。人口減少などで水産業が厳しい環境にある中、地元の水産会社が「港を活性化させ、住民も楽しめる施設をつくろう」と開業した。
平日は来館者の9割前後が50代以上で、子供より大人の方が興味津々のようだ。ダイオウグソクムシの縫いぐるみなど土産用品の売り上げも好調な上、周辺の飲食店も増えて一段とにぎわっているという。
妻、息子と訪れた横浜市の会社員(40)は「未知の生物を勉強できるのが魅力」と満足した様子。石垣幸二館長は「世界から沼津に人を呼べる拠点になる」と意気込む。
気分は研究者
深海生物がテーマのカードゲームも人気だ。マイアース・プロジェクト(東京)の「ミスティクア」は、自分が潜水調査船に乗り込んで海に潜り、ダイオウイカなどの深海生物を発見して学会で発表するといったリアルな設定。研究者になったような気分が味わえる。