五輪王者として初めて臨む大会でも「いつも通りだった」と言い張った。ただ、周囲は過熱気味。演技を始めようと静止した直後に「ゆづ、愛している」という女性の声が静寂を破った。本人は影響を否定したが、心理面で微妙に作用したのかもしれない。
最初のミスを引きずらずに踏みとどまったのはさすがだった。ミスがあっても「90点台に乗せられると思っていた」と豪語する負けず嫌いなところも魅力だ。首位の町田を6.97点差で追う展開を「楽しい」と笑い飛ばした。逆転で初の世界王者へ。19歳のエースは、ドラマチックな筋書きを思い描いているようだ。(SANKEI EXPRESS)