老舗の米グラフ誌「LIFE」で長年、写真管理に従事してきたウォルター(スティラー)の楽しみといえば、所構わず空想にふけること。思うままにならない現実から逃避できる唯一の手段だった。そんなある日、LIFEの休刊が決定。ウォルターは会社に乗り込んできた新経営陣から最終号を飾る写真のネガフィルムの提出を求められたが、なぜか自分の仕事場に保管されていない。
きっちりと仕事をこなしてきたつもりのウォルターは納得がいかず、真相を探ろうと、撮影者の冒険写真家(ショーン・ペン)を追いかけ、北極圏のグリーンランドやアイスランドの火山地帯へと決死の旅に出る。
これまで映画ファンを楽しませてくれたコメディー作品から、本作ではシリアスな人間ドラマへと雰囲気ががらりと変わった。ウォルターの空想シーンで笑いを誘うやり取りやアクションが“照れ隠し”に残されている程度だ。スティラーは「間違いなく僕にとって転機となった作品です。ウォルターは住み慣れた『コンフォートゾーン』にとどまらず、そこから抜けだし旅に出ました。僕も思い切って慣れ親しんだカテゴリーから一歩足を踏み出して、新しいものを作ろうと思いました。実は新しい作風に挑んだ僕の旅への思いこそが、ウォルターの旅にも投影されているんですよ」と明かした。